まつもと接骨院

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先生、どうして肩に石灰が溜まるんですか?

どうして石灰が溜まるんですか?

 

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先生、どうして肩に石灰が溜まるんですか?

「肩が痛くて整形外科医に行ったら、エコーとかレントゲン撮ってもらったんです。

そしたら石灰が溜まっているって言われたんです。それが痛みの原因だと。

なんで肩に石灰が溜まるんですか?石灰ってあの白い石みたいなやつですよね?」

 

まず、最初に僕は医師ではありません。

ので、僕の述べることは医学的ではないかもしれませんので

悪しからず。

 

石灰って?

さて、石灰なんですが、正確にはリン酸カルシウムです。貝殻や卵の殻のような炭酸カルシウムではありません。

 

そのリン酸カルシウムが肩の筋肉の中で結晶化し、それが痛みを誘発するそうです。

最初はドロドロの状態らしいので、病院で注射で抜いてもらうことも可能です。

きっと白濁した液体状のものが抽出されるでしょう。

それを放っておくと、どんどん固まってきて注射では難しくなるようです。

 

なんでも早い方がいいですね。

 石灰沈着性肩板炎

この石灰による肩の痛みの病態を

石灰沈着性肩板炎と言います。肩板とは肩周りの筋肉の事です。

肩周辺にばかり石灰沈着が起こりそうなイメージですが

首の筋肉、股関節、肘、手関節、膝関節の周囲の筋肉にも石灰沈着は起こるようです。

 

痛みのメカニズム

次にどうして肩関節に石灰沈着が好発するのかという疑問ですが

医学的には不明とされている文献が多いようです。

 

僕もいつも臨床で思うのですが、

重いものを持ったり、肩を急に挙げたり、何かインパクトのある肩の動きをきっかけに

痛みが始まったという人が圧倒的に多いです。

そこでちょっと考えてみると

もし、石灰化が痛みの原因ならば、石灰化って急には起きないですよね。

徐々に起こると思うのですが、

きっかけが、肩に掛かる急激な筋収縮だったはずなのに、後から検査したら石灰が見つかったと。(見つからない場合もあるし、石灰化があっても痛くない人もいる)

石灰化がすでに存在していて、そこに急激な筋収縮があったから、

余計に状態が悪くなったのか。

 

以上の事から

メインの病態は筋スパズム(筋肉の異常収縮の持続に伴う血流低下)

に、石灰沈着による筋肉の柔軟性の低下、そして石灰沈着が起きるほどの局所の血流循環

の低下が背景にある事。

が加わると、

めっちゃ痛い、夜中や明け方にめっちゃ痛い石灰沈着性肩板炎が完成するのではないでしょうか。

だから、石灰沈着がいつの間にかあっても筋スパズムがなければ痛くないし、石灰沈着がなくても、筋スパズムがあれば痛みが起こるのでしょう。

 

どうして石灰沈着が起こるのか?

今度はなぜ石灰沈着が起こるのか考えてみましょう。

 

石灰沈着性肩板炎は

40~50代、女性に好発します。

前述したように、石灰とはリン酸カルシウム。

カルシウムが血中で結晶化しやすくなっているはずです。

という事は、血中カルシウム濃度が高くなっている。

さらに結晶化するという事は、その場所にカルシウムが滞っているのではないでしょうか。

 

40~50代は、女性ホルモンも低下します。

特にエストロゲンは、骨からカルシウムが溶け出すのを抑える役割があります。

エストロゲンが低下すると、カルシウムが血中に流れ出易いという事です。

血中カルシウム濃度が高くなるという事です。

そのほかにも、飲酒、運動不足、長期のステロイド服用、などで骨が弱くなり、血中にカルシウムが流れ出るようです。

 

この血中カルシウム濃度が高い状態に

筋力低下、筋肉の柔軟性低下、慢性的な肩こり、筋肉や関節の血流低下

が加わると

石灰沈着が起きやすくなるのではないでしょうか。

 

そして肩の筋肉に強い衝撃が加わり筋スパズムが起こると

痛みが起こるのではないでしょうか。

 

 治療は?

この石灰沈着性肩板炎に対する治療は

病院で注射で抜いてもらう。(初期の段階)

ヒアルロン酸を注入する(リン酸カルシウムは脂溶性なのでヒアルロン酸に溶けるんだそうです)。

固まって血流が悪くなった周囲の組織を温めたり、和らげたりする。

痛みがなくなってきたら運動する。

が一番オーソドックスなようです。

 

このようなプロセスで痛めてしまった筋肉は

少し時間はかかりますが、石灰があっても必ず良くなるので

根気良く血流を良くする治療や養生を続け

肩の筋肉が硬くならないように運動をしましょう。

根気が大切です。

 

まつもとオフィスではVyperという器具を使用して、筋肉の深部の血流を良くし

症状改善のお手伝いもしています。

ぎっくり腰にも、寝違いにも、筋肉痛にも良く効く強い味方です。

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